DALI(Digital Addressable Lighting Interface)と呼ばれる照明制御用プロトコルがあります。
IEC標準の国際規格でありヨーロッパで広く使用されていますが、最近日本でも対応器具が増えつつあります。
1年ぐらい前からオープンプロトコルであるLonWorks、KNXあるいはEnOceanと組み合わせてDALIで照明を制御するデモ装置を作ったりしているのですが、理解が足りないので、DALIプロトコルの勉強を始めました。
DALIのネットワーク
トポロジー | バス、またはスター |
デバイス数 | max64台/チャンネル |
構成 | マスタースレーブ方式 |
通信速度 | 1200bps |
信号線 | D+とD-の2本 |
信号 | High:16V マンチェスター符号方式 立上り:0 立下り:1 |
DALIプロトコルフレーム
DALIのプロトコルはアドレス+コマンドのシンプルなコマンドレスポンス方式です。
アドレスに個別デバイス、グループ、ブロードキャストを指定して目的のデバイスへ命令を送信します。
DALIアドレス8bitの中身
DALIアドレスは
アドレスの8bitは 先頭 1bit + address 6bit + セレクトビット1bitに分けられます。
0: ショートアドレス個別デバイスを指定
1: グループアドレス
000000-111111: 0-63デバイスアドレス
0: DAP (Direct Arc Power Control) コマンド:直接調光を指定
1: IAP (Indirect Arc Power) コマンド:それ以外
従って
ショートアドレス1のデバイスに対してDAPを送信するとアドレス8bitは 0 000001 0 = 2
IAPを送信する際は 0 000001 1 = 3 となります。
ショートアドレス63のデバイスに対してDAP/IAPを送信するとアドレス8bitは 0 111111 0/1 = 126/127 となります。
DALI コマンド/データ
こちらは8bit(= 1byte)で
コマンド:0x00-0xffの各種値にコマンドが割り当てられています。
例
0x00: OFF
0x05: RECALL_MAX_LEVEL
0x90: QUERY_STATUS
など
調光の場合は調光レベルを 0x00-0xff で指定します。
DALI Monitor
DALIモニタでプロトコルを見てみました。
例:
アドレス2のデバイスにDAPで調光レベルを226から16へ減光し、また74,84,68と変更しています。
Line14 で全デバイスへブロードキャスト(0xff)へOFF(0x00)した後、RECALL_MAX_LEVEL(0x05)で最大レベルで点灯しています。
DALI信号波形
オシロで波形を測定しました。
約16Vpp 1200bpsのシリアル信号であることが確認できました。